今日はすごく風が強かったです。。。ふと、「ランニングで受ける風の影響ってどれくらいだろうか?」と思ったので調べてみました!
追い風はオアシス。向かい風は試練。
あなたも経験ありますよね?
楽に走っている時は気にしませんが、スピード上げたり気合いを入れたマラソン大会では大問題ですよね。
某都内の河川敷では、行きも帰りも向かい風という謎の現象も起きるみたいです(笑)
最近ではINEOS1:59プロジェクトでキプチョゲ選手を囲むペーサーのフォーメーションも話題になりましたよね!
風により影響を受ける可能性があるのは下記の点です。
空気抵抗・換気量(酸素摂取量)・体温について、それぞれ調べてみました。
空気抵抗は速度の2乗に比例する
論文を検索しようと思ったら、日本陸上競技連盟のMGC公式サイトに空気抵抗に関する記事がありました!
1927年に発表された論文によると下記の式によって表されるそうです。
(空気抵抗 kg) = 0.056×(速度 m/s)^2×(身体前部の面積)
参考までに計算できるようにしました。あなたはどれくらい影響を受けそうですか?
風速の参考値:
- 5m/s 顔に風を感じる
- 10m/s 傘をさすのが辛い
- 15m/s 風に向かって歩きにくい
例えば、身長170cmの人が3:30/kmで走るときに5m/sの風速があると、約2.3kgの空気抵抗を受けます。
ずっと向かい風ってことはないですが、1キロ痩せると3分速くなると言われるフルマラソンにおいては、そこそこの影響がありますね。
酸素摂取量は大きくは変化しない
続いて酸素摂取量について見てみましょう!体感的には、結構息苦しいのですが。。。
こちらは大阪体育大学で行われた実験結果です。
7 m/sを越えたあたりから若干上昇傾向にありますが、大きな違いはありません。
ちなみに、風速 7m/sは自転車でちょっと辛いなと感じるレベルです。
少なくとも酸素摂取という意味では、影響ほぼないですね!
皮膚表面温度は大きく低下する
同じ実験で主観的寒さと皮膚表面温度の変化について検証しています。
風速4m/s以上で主観的な寒さの度合いが強くなっているのがわかりますね。
実際に皮膚温度は1m/s風速が強まるごとに、約0.7度低下したようです。
マラソン時は体温が高くなることが多いので、体表温度を下げてくれることはプラスに働く可能性があります。
誰かを風除けにすることはパフォーマンスに影響する?
よく「ここは壁になってもらおう。。。」と思ったりもしますが、それは効果があるのでしょうか?
風速6m/sで先頭ランナーと比較して、どのくらい風の影響を受けるのかを測定した実験がありました。
あなたも肌感覚としてあると思いますが、先頭ランナーの真後ろ1mくらいまではほぼ風の影響がキャンセルされます。
一方で、先頭ランナーから少しずれたところでは、気流の影響をもろに受けるため先頭のランナーとほぼ同等の風を受けることになります。
これはやはり後ろにつかせてもらうしかないですね。前で引っ張れる人が一番カッコいいと思いますが。。。ちなみに、キプチョゲ選手のINEOS1:59の時はこんな影響を想定していたそうです。
日頃の練習では立ち向かいましょう!笑
練習の時に楽してもそんなにメリットはないので、積極的に風を浴びに行きましょう!
個人的には風のある日も好きです。コンタクトが乾く以外のデメリットは今の所感じておりません。ということでまとめです。
大会の時はつかせてもらうことも多いですが、お互いに引っ張り合うと謎の団結感が生まれますよね!
そんな楽しみを味わうためにも、強風にも負けない走りを身に付けたいものです。。。
それでは、良いランニングライフを!