今回は10種のワークの折り返し地点!今回の内容はこれまでの4つの内容を一度つなぎ合わせるドリルです!
ワーク5:フレームをつなぎ合わせる
今回も理論・技術・ドリルに分けて解説していきます!
理論:走りをフレームごとに分析する
今回はこちらの公式動画を参考にします。
こちらは上記動画の0:20を切り取り、フレームに名前をつけました。
これまでの話からこれらは大きく2つの群に分類されます。
- 全ランナー共通のもの:ポーズ・フォール・プル
- 差が出る要素:接地方法、パウイング、腿上げ、押し込み
全ランナーに共通のもの:ポーズ・フォール・プル
こちらはこれまで取り上げてきたものです!復習したい方は下記の記事をご覧ください。
差が出る要素:接地方法、パウイング、腿上げ、押し込み
これら3つの動作は全てのランナーが行う訳ではなく、効率の悪い動作を含んでいます。
ポーズ・メソッドにおける接地方法は、フォアフットが推奨されています。
ミッドフットはやや体の前方の接地になる、ヒールストライクは関節のロックや長い接地時間などによりケガのリスクが高いというデメリットがあります。
接地以外はどうなんでしょう。。。?
パウイングは短距離スプリントでは広く認識されている動作で、接地直前に脚を引き戻す動作です。長距離においては、必要以上に地面を強く叩くことにつながる懸念があります。
腿上げ動作は一見良さそうですが、運動力学的には推進力の相殺、股関節屈筋の緊張など筋エネルギーの無駄につながるとされています。
押し込み動作も同様にエネルギーロスの要素です。上下動が増えること、押し込み時に動員される進展筋が収縮速度の遅い筋肉であることが関係しています。
技術:理想的なシーケンスをイメージする
走りのフレームを理解したところで、理想的なつなぎ合わせをイメージします。
下記の画像はリディアード氏自身の走りをフレーム化したものです。
これら5つの動作を無駄なくシームレスにつないだものが理想のフォームです。
上の公式動画の1:00より動画で見れますので、脳内再生できるように知覚を研ぎ澄ませて覚えこませましょう!
ドリル:走りの中でフレームを意識する
ドリルは下記の手順で行います。
- 30-60秒走る
- 歩きながら各フレームのポイントを振り返り
- ポーズ:指球部への圧、遊脚の位置
- フォール:足首の緊張、全身の力み
- プル:脚の引き上げのタイミング
- 上手く行かないものは各ドリルへ戻って復習
- すぐに30秒走る
- その時の感覚や印象を記録する
ワークを統合して実践する
この記事ではワーク5を紹介しましたが、実際に取り組む場合には過去に紹介したワーク1〜4と組み合わせて行います。
複数のワークを一連の流れの中で実施することで、理想のフォームを作り上げていきます。
ただし、ここはまだ折り返し地点。
完璧を求める必要はありません。
また、疲労がある場合には休養をとることも重要だということが指摘されています。
- 事前にワーク内容を復習
- ワーク1のドリルを実施(体重知覚)
- ワーク2-4のドリルを実施(ポーズ・フォール・プル)
- ワーク5のドリルを実施
細かな回数設定や全体的な取り組みが知りたい方は本書で確認するのが良いと思います。
まとめ:荒削りでも1つの形にしていく
ここで半分です!理想のフォームを得る道のりは簡単ではありませんが、1つずつ体に馴染ませていくことが大切です。
今回は「ワーク5:フレームをつなぎ合わせる」ステップについて学びました。
このステップはそれぞれの動作を習得するよりも難しいはずです。
前後の動作が自分の動きを反射的に作ってしまう可能性があるため、ポイントとなる動作を強く意識することが重要となってきます。
動画を見たり、目を閉じてイメージしたり五感をフル活用して取り組んでいくのが良いと思います!
次回からワークの後半戦です。
それでは、良いランニングライフを!