結論は、呼吸があまり乱れないペースでゆっくり走る!!なのですが、理由が気になる方は下記を参照してください。
同じ距離なら速くても遅くても消費カロリーは同じ
この点は複数の研究で結果が一致しているようです。福岡大学の名誉教授であった田中宏暁氏の本(『ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング』ブルーバックス 講談社 2017)の中でも下記のようなグラフが紹介されています。
参考までに速度とペースの関係も載せておきました。
キロ4に近いペースと歩くよりも遅いペースのジョグが一緒の消費カロリーって感覚的には意外ですよね。
人間は乳酸が蓄積する運動は長く続けられない
まずは、人間のエネルギー産生について簡単にみておきましょう。
人は ATPという物質から運動に必要なエネルギーを取り出すことが出来ます。つまり、この ATP をどれだけ作れるかが継続して運動できるかに関係しています。
そして、この ATP の作り方は酸素が十分にあるかどうかで2つのパターンを使い分けています。糖から作れる ATP の量は酸素が十分にある場合は36個に対して、酸素が不足している時は2個しか作れません。
また、酸素が不足している場合は、副産物として乳酸も出てくることが次の項目の理解を深めてくれます。
乳酸は最大心拍数の80%を超えてくると、急速に蓄積することが知られています。つまり、息切れの激しくなるゾーンでは、エネルギー産生効率が低下するので持続的な運動が困難になります。
シリアスランナーはこのまぁまぁキツイポイントをハーフマラソンの目安のペースとすることが多いですね。
脂肪のエネルギー変換は最大酸素摂取量の約65%で最大に!
通常、ランニング中は糖と脂肪の両方をエネルギー源として利用しています。脂肪は糖よりも多くの ATP を産生することができ、脂肪を効率良く使うことは長く運動を続けることに繋がります。
脂肪のエネルギー変換は最大酸素摂取量の約65%で最大になるということが研究からわかっています。
先ほどのグラフで、まぁまぁキツイ所(最大酸素摂取量の80%くらい)で乳酸が溜まり始めることを考えると、脂肪燃焼が最大となるゾーンをキープしつつ、きつくしすぎないことが最善ですね。図で見るとこんな感じですね。
オススメは心拍計付の時計でコントロールすること!
ここまでで、最大酸素摂取量の約65%のところで維持しつつ、長めにランニングをするということがわかりましたね!!
その絶妙なポイントどうやって維持するのってところですが、ざっくりと言えば「呼吸が乱れないけど、通常よりは息苦しい」くらいの所になります。
個人的には、心拍計付きの時計でモニタリングしながらコントロールするのが一番効率が良いと思います。(心拍と最大酸素摂取量も相関するので、この心拍ゾーンで走ればOKという所が大体わかります)
ランニングで効率良くカロリー消費をするには、まずはここから始めるのがいいと思います!!楽に走って、カロリー消費しまくってください!!
それでは、また。