バリバリのランナーは歳をとったらどうなるか?
ランナーって歳をとるとどうなるか気になりませんか?良き結果ならランニングを続けるモチベーションにも繋がるはず。。。
今回はオリンピック出場ランナーを45年後に再度研究対象とする渋さの光る研究をご紹介したいと思います。なんと論文著者は VDOT 理論でお馴染みの Daniels 博士となっております。
若年時に高機能なら、老齢になっても高機能!!
筆者らは、オリンピックに出場経験のあるランナーについて、下記のような調査をしました。出場時は20代、最終測定時は60代です。
対象者:1968年のオリンピック出場ランナー26名(*一部離脱等あり)
測定時期:1968年、1993年、2003年の計3回
測定項目:最大心拍数(HRmax)、最大酸素摂取量(VO2max)、換気量、ランニングエコノミー
[HRmax]
まずは、運動強度計算に用いられる HRmax。比較対照としては、一般的に概算値に使われる 220-(年齢)で算出したものが用いられています。
ここでは、加齢による変化率が重要です。一般的な指標では、60代では 77%しか維持できなかったのに対して、オリンピックランナーは95%も維持していました。
現役とほとんど変わってないって凄いな。。。
[VO2max(mL/kg/min)]
続いて全身持久力の指標として知られる VO2max。比較対照は、一般人の50%までが含まれるライン(紫)と99%までが含まれるライン(緑)となっています。
オリンピックランナー自身の低下率は60代で約50%と顕著でしたが、40代では上位1%、60代でも上位5%以内に入るという圧倒的成績でした。
これまた優秀。ちなみに、換気量・ランニングエコノミーも同様に低下していますが、一般データとの比較がなかったので示していません。
ランニング習慣は老後ライフの充実に繋がるはず。。。
これらのデータから、若年時に鍛えられた全身持久力は、老化による低下を受けるもののそれなりのレベルで維持できる可能性が示されています。
これはランニングを習慣にする希望になりそうですね!
注意しなくてはいけないのは、今回のデータは高度にトレーニングされたオリンピック選手のデータ、かつ、人数が少なかった点です。我々のような一般人で同様の効果があるかは、今後の研究によって明らかに示されることを期待しましょう。
ただ、効果があるよってなってからでは遅いかもしれません。今からちょっとずつランニングを習慣化していけるといいですね!
それでは!